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子宮筋腫について(後編・治療法について)

※この記事では『子宮筋腫の治療法(薬物療法以外)』についてお話ししています。

前編では、子宮筋腫の種類や症状、薬での治療をお話ししました。

不妊・不育症や、膀胱の圧迫症状のように、物理的な原因がある場合は、
薬を使用して治すことは難しいので手術を行うことがあります。
子宮筋腫の各症状でお困りの方で、今後妊娠を希望しない場合は、
子宮を摘出したり、子宮動脈を詰めたりする治療法を選択することもできます。

具体的にどのような治療法があるのか、そのメリットやデメリットについてもお話ししていきます。

妊娠の希望がある場合

子宮筋腫核出術

近い未来に妊娠を希望している女性で、
子宮筋腫によって不妊・不育症となっている可能性がある場合は『子宮筋腫核出術』を行います。


子宮筋腫核出術は、子宮を切開し筋腫のみを取り除きます。
その後、何層かに分けて子宮の筋層を縫合し、元の形に近くなるように戻していきます。

この手術を行った場合、半年〜1年は妊娠を控える必要があります。
子宮の傷が治らないうちに妊娠し子宮が増大していくと、子宮破裂のリスクがあるからです。

デメリット:
筋腫を剥離した面から出血が多く出る可能性があります。
手術では取り除けなかった小さな筋腫が、再度増大する可能性があります。

今後妊娠の希望がない場合

この場合は、子宮を残すか、残さないかの選択肢があります。

子宮は鶏の卵程度の小さい臓器で、赤ちゃんを育むための場所あり
子宮自体はホルモン分泌などを行っていません。
臓器の機能だけ考えれば、閉経後は子宮がなくても体調に異常を来すことはありませんが
子宮は女性であることのアイデンティティですので
閉経後でも子宮を残すことを望まれる方もいらっしゃいます。

また、合併症をお持ちで、手術(子宮全摘術)を受けることがリスクになる方は
手術以外の低侵襲の治療を選択することになります。

子宮を残す場合

子宮動脈塞栓術や、MRガイド下集束超音波療法、マイクロ波子宮内膜アブレーションが
あります。

子宮動脈塞栓術

大体動脈からカテーテルを挿入して子宮動脈まで到達させ、子宮筋腫を栄養している血管を詰める治療です。子宮筋腫を「兵糧攻め」にすることで、子宮筋腫を小さくする効果があります。

MRガイド下集束超音波療法

子宮筋腫に焦点を絞って超音波を当てることで、子宮筋腫を壊死させることができます。
(まるで虫眼鏡で太陽光を集めると紙が燃やせるようなイメージです)
壊死した筋腫は、数ヶ月かけて組織内に吸収されていきます。

マイクロ波子宮内膜アブレーション


子宮の中に挿入した機械から出されるマイクロ波で、子宮内膜を凝固させます。

 

3つの方法は、手術よりも侵襲が少なく、入院期間が短くて済みます。
また、合併症などで大きな手術ができない方も選択することができる方法です。

デメリット:
腫瘍を病理検査に出すことができないため、悪性腫瘍である可能性は否定できません。
壊死した組織が感染する可能性があります。
子宮筋腫や、筋腫による症状が再発する可能性があります。

子宮を残さない場合

子宮全摘術が行われます。閉経後であれば、卵巣は萎縮し機能が低下しているため、
卵巣がんのリスクを減らすために両側の卵巣を一緒に取り除くこともあります。
子宮を取り除いてしまうので、再発はしません。また子宮頸がん・体がんのリスクがなくなります。

デメリット:
子宮を失うことで女性のアイデンティティを喪失する可能性があります。
卵巣も摘出した場合、更年期症状が出現する場合があります(外来でホルモン補充療法や
漢方療法を行うことができます。)

まとめ

いかがだったでしょうか。
薬物療法、低侵襲治療、手術療法など、様々な選択肢があります。
その分、どの治療法が良いか悩むこともあると思いますが、
大切なことは、ご自身の生活スタイルに合った最適な治療法を、ご自身で選ぶこと。
そのために、自分にはどのような選択肢があるのかを知っておくことが必要です。

子宮筋腫などの症状でお悩みの方は、まずはぜひ、近くの産婦人科の先生に相談してみてくださいね。

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